今回は、海外事業部で事業開発アソシエイトとして活躍されているファラさんにインタビューを行いました!ファラさんがサステナビリティの分野に興味を持った経緯やアフリカの事業への思いをぜひ最後までご覧ください。
氏名: ズリビ・ファラ
所属部署・役職:事業開発アソシエイト
専門分野/担当業務: 市場開拓プロジェクト一覧化
ジョインしたきっかけ: ポジティブな影響を生み出すことへの情熱
これまでの経歴: アメリカおよびカナダ地域担当 ジュニアセールスマネージャー
専攻/学んでいたこと: 経営学、国際貿易
趣味/休日の過ごし方: 散策、ネイチャーウォーク&ハイキング、友人と会うこと
SNS: linkedin.com/in/farah-zribi
Q. これまでのキャリアを含め簡単な自己紹介をお願いします。
私の名前はFarah(فرح)です。アラビア語で「喜び」や「幸せ」を意味します。出身はチュニジアで、キャリアのスタートは国内有数のオリーブオイル輸出企業でした。アメリカとカナダでの業務を支援する中で、国際営業の調整やブロックチェーンを活用したトレーサビリティの業務に携わりました。中でも製品のカーボンフットプリントの算出を任されたことをきっかけに、サステナビリティへの関心が大きく高まり、私のキャリアは大きく方向転換することになりました。
より専門性を深めるために来日し、同志社大学でMBAを取得。価値重視・インパクト志向のビジネスに焦点を当てて学びました。在学中には、ESGレポーティングや、二国間クレジット制度(JCM)に基づくカーボンクレジットプロジェクトの実施に関するインターンを経験。これらの実務を通じて、自然を基盤としたソリューションと包摂的な気候ファイナンスの推進に対する強い思いが確信に変わり、Green Carbonへの参画に至りました。
Q. どのような仕事に携わっていますか?業務内容をお聞かせください。
Green Carbonでは、東南アジアおよびアフリカにおける自然由来のカーボンクレジット創出プロジェクトの開発を支援しています。私の業務は、市場調査や、Verra、Gold Standard、JCMなどの認証基準に基づくプロジェクト登録、さらには多様なステイクホルダーとのパートナーシップ構築まで多岐にわたります。
Q. Green Carbonで働こうと思ったきっかけは何ですか?
私がサステナビリティと本格的に出会ったのは、前職で製品のカーボンフットプリントを算出する業務を任されたときでした。この経験が、私のキャリアの方向性を大きく変える転機となりました。私はサステナビリティという分野に魅力を感じ、思い切って進路を変える決断をしました。そんな思いから日本に渡り、この分野で働きながら、意味のある長期的な変化に貢献したいと考えるようになりました。
Q. Green Carbonでのやりがいは何ですか?
Green Carbonに入社して感じたのは、この会社が主に研究開発に重きを置いているということです。最先端の技術やイノベーションを基盤とした事業展開には、非常に興味を惹かれますし、大きなやりがいも感じています。
私はR&Dを含むさまざまな部署の業務に関わっており、それが日々のモチベーションの源になっています。というのも、これまで全く知らなかった技術を深く理解する必要があり、そのために多くの文献を読んだり、専門家と協力したりと、膨大なリサーチが求められるからです。大変ではありますが、未知の分野に飛び込み、新しい技術を自分のものにしていくこのプロセスこそが、私の原動力になっています。
また、もう一つ魅力に感じているのは、AWD(間断灌漑)、バイオ炭、森林再生など、自然由来のソリューションを用いた多様なプロジェクトに携われることです。それぞれのプロジェクトには個別の特徴があり、Gold StandardやJCM(二国間クレジット制度)などの要件や認証を理解し、実務に落とし込むには多くの学びが必要です。その過程自体が挑戦でもあり、大きなモチベーションにもなっています。
Q. 今までに直面した課題は何ですか?
スタートアップという環境では、仕事のペースが非常に速いです。最初は「何をすればいいの?覚えなければならないことが多すぎる! 効率的に動かないと。成果を出さなければ。」と感じていました。このスピード感に合わせて、効果的な時間管理をしながら適応していくことは確かに大きな挑戦でした。しかし、Green Carbonの仕事は単調なものではなく、常に新たなチャレンジや学びがあるため、自己成長とプロとしての成長を実感できることが、私の大きなモチベーションになっています。
Q.10年後のご自身の姿と、今後取り組んでいきたい課題について教えてください。
10年後は、アフリカ地域のリーダーとして、研究開発と事業開発の両面に携わる自分をイメージしています。戦略の立案に関わるだけでなく、現場のプロジェクトにも深く携わりながら、幅広く推進していきたいと考えています。
チュニジア出身の私は、Green Carbonをアフリカ全土に広げていくことに強い思いを持っています。私の目標は、認証基準を満たすだけでなく、地域コミュニティに実際に価値を届けられる包摂的なカーボンプロジェクトの構築に貢献することです。アフリカ全土におけるイノベーションとインパクトを結びつける取り組みに挑戦するを楽しみにしています。
Responsible Investor Tokyo 2023
また、東京で開催されたResponsible Investor(責任投資家)カンファレンスに参加したことは、私にとってターニングポイントだったと考えています。この経験を通じて、持続可能性を重視したファイナンスや世界のESGトレンドへの理解が深まり、責任ある投資戦略を推進する世界中のリーダーたちとつながる機会をいただきました。ここでのご縁がきっかけで、強固なプロフェッショナルネットワークを築き、この分野をリードするオペレーターたちと交流し、最終的にはカーボンマーケット分野でのインターンシップをさせていただける機会をいただきました。この会議への参加は、サステナビリティと気候ファイナンスのキャリアをスタートさせるうえで、重要な一歩でした。