~北海道を中心に中小規模の畜産農家約30万頭への推進を行い、放牧における脱炭素モデルの構築を図る~
ネイチャーベースのカーボンクレジット創出・販売事業を展開するGreen Carbon株式会社(代表取締役:大北潤、以下Green Carbon(グリーンカーボン))は、放牧酪農を実践する農家を支援するコンサルティング会社であるファームエイジ株式会社(代表取締役:小谷 栄二、以下ファームエイジ)と連携し、放牧酪農における脱炭素・クレジット化の取り組みを共同で推進していくことを報告します。
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◆酪農(放牧)の背景
日本の酪農業界では、コスト高騰や高齢化などに伴う影響で離農や飼養頭数の減少が続き、乳用牛の飼養頭数は2025年2月1日時点で約129万3千頭とされています。その中で現在、環境配慮や家畜福祉の観点から「放牧型酪農」への関心が再び高まりつつあり、農林水産省によると乳用牛の約17%、肉用牛(繁殖用)の約14%が放牧により飼育されていると言われています。
<放牧による利点>
| 環境面の利点(脱炭素化) | – 牧草が二酸化炭素を吸収し、土壌中に炭素を固定(炭素貯留)- トラクターなどの燃料使用が減り、CO₂排出を抑制 |
| 経済面の利点(コスト削減) | – 輸入飼料に依存しないため、国際価格変動の影響を受けにくい- 自給飼料(牧草)で運営できるため、小規模農家にも適する |
| 社会的意義(家畜福祉・地域活性) | – 牛が自然に近い環境で暮らせる「アニマルウェルフェア」型経営- 広い土地を活かすため、過疎地域での活用価値が高い |
◆本取組みの背景
以上のような利点が挙げられる中で、Green Carbonは、放牧を含む農業活動を対象とした農業分野向けカーボンクレジット方法論「AG-002」(以下イメージ図)のもと、環境配慮型酪農の推進に取り組んでいます。この方法論は、鶏・豚・牛の家畜の排せつ物の強制発酵設備を導入する事により発酵の速度を上昇させ、CH4やN2Oを削減し、削減分をJ-クレジットとして認証させる仕組みです。
現状、約6割の農家が堆積発酵の管理を行っており、約半年間かけて発酵させるため労力がかかります。そこで、強制発酵設備を導入する事で酪農農家の工数を半減させることができます。
しかしながら、強制発酵設備の導入は莫大な設備導入コストが掛かるため、本方法論を活用する酪農農家はほんとんどいない現状ございます。そこで、Green Carbonは強制発酵設備の導入費用、J-クレジット登録・申請・認証費用などを内包したプロジェクト出資型の酪農プロジェクトを構築しています。
この枠組みを活用することで、放牧により削減・吸収された温室効果ガス量をクレジット化し、農家の新たな収益機会と脱炭素経営の両立を実現することを目指しており、今回、放牧農家に特化してコンサルティングを行う国内でも数少ない企業であるファームエイジとの連携が実現しました。

○AG-002の方法論イメージ
◆今後の展望
今後、Green Carbonは本連携を通じて、北海道を中心に中小規模酪農家の収益向上を目的とした放牧の推進と定着を図ります。放牧によるコスト削減や生乳品質の向上に加え、温室効果ガス排出の削減や土壌炭素の蓄積といった環境価値を「見える化」することで、持続可能な酪農モデルの確立を目指します。
さらに、牧草地へのバイオ炭施用などの実証実験を実施し、炭素貯留や土壌改良効果を科学的に検証します。これにより、放牧酪農における環境貢献を定量化し、「クレジット創出 × 生産性向上 × 環境保全」を同時に実現する三位一体のモデル構築を進めます。
Green Carbonは、単なるカーボンクレジットの創出にとどまらず、脱炭素と経済性を両立する持続可能な農業・酪農モデルの構築を目指しています。
今後は、農家・自治体・流通・企業など地域全体を巻き込んだ連携を強化、環境配慮型の地域経済圏の形成を推進し、これらの取り組みを通じて、国内外で通用する脱炭素型農業モデルの発信と普及を進めてまいります。
◆Green Carbon 株式会社
代表者 :代表取締役 大北 潤
所在地 :東京都千代田区麹町2-3-2 半蔵門PREX North 9F
設立 :2019年12月
事業内容 :カーボンクレジット創出販売事業、農業関連事業、環境関連事業、その他、関連する事業及びESGコンサルティング事業
URL : https://green-carbon.co.jp/
◆ファームエイジ株式会社
代表者 :代表取締役 小谷 栄二
所在地 :北海道石狩郡当別町字金沢166番地8
設立 :1985年3月2日
事業内容 :放牧システムの導入支援、電気柵の設計・販売・施工、放牧における教育・コンサルティングなど
URL : https://farmage.co.jp/
◆Green Carbon事業紹介
Green Carbonは、「生命の力で、地球を救う」をビジョンとして掲げ、国内外において自然由来のカーボンクレジット創出・登録・販売までを一気通貫してサポートする事業を展開しており、その他にも、農業関連事業、研究開発事業、ESGコンサルティング事業なども展開しております。
事業展開領域は日本、東南アジアを中心にオーストラリア、南米まで拡大しており、自然由来のカーボンクレジット(水田、バイオ炭、森林保全、カーボンファーミング、マングローブ植林、牛のゲップなど)を創出しています。国内の水田においては、2023年度日本初・最大級(約6,220t)で水田のJ-クレジットの認証を取得しており、2024年度は約40,000ha(約80,000t)に拡大していく予定です。また、クレジット登録・申請・販売までをワンプラットフォームで完結するサービス「Agreen(アグリーン)」を提供しており、クレジットの申請登録時にかかる手続きや書類作成などを簡略化し、クレジット創出者の工数を削減しています。
◆Green Carbon株式会社SNSはこちら
Carbon Credits Journal:https://biz-journal.jp/carboncredits/
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