アフリカ現地の企業、投資パートナーを募集し、JCMを活用したプロジェクト組成を目指す
ネイチャーベースのカーボンクレジット創出販売事業を展開するGreen Carbon株式会社(代表取締役:大北潤、以下Green Carbon(読み;グリーンカーボン))は、2024年12月4日(水)〜6日(金)にモロッコの首都ラバトで開催された、アフリカ開発銀行主催「アフリカ投資フォーラム・マーケットデイズ2024、以下本イベント)」に登壇したことをお知らせします。
本イベントでは、自然由来のカーボンクレジット創出事業におけるアフリカのポテンシャルやクレジット創出における課題解決に向けたGreen Carbonの取り組みを紹介しました。
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◆本イベント登壇の背景
Green Carbonは、東南アジアを中心に自然由来のカーボンクレジット創出に取り組んでおり、森林保全、水田、マングローブ植林、牛のゲップ削減、バイオ炭プロジェクトなど自然由来のカーボンクレジット創出を幅広く展開しています。 各地域の自然資源の特性に適したカーボンクレジット創出プロジェクトの開発を推進しています。
この度、Green Carbon はアフリカ開発銀行より招待を受け、本イベントのサイドイベントであるジャパンスペシャルルーム2024内のセッションに登壇しました。農業革新とグリーン成長をテーマとして、日本のスタートアップ数社とともにアフリカにおける農業分野の脱炭素化への可能性について議論を深めました。
○ピッチ登壇の様子(海外事業部 マネージャー 原田亮)
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※Green Carbon登壇模様は6:20:00〜
◆登壇内容の詳細
本イベントの登壇では、カーボンクレジット創出事業における課題と、それに対するGreen Carbonのアプローチを紹介しました。特に、東南アジアでの実績を通じて蓄積したカーボンクレジット創出のノウハウを活かし、アフリカの農業分野が直面する諸課題に対して、以下の提案をしました。
1. アフリカにおけるカーボンクレジット創出の可能性 |
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アフリカは、広大な土地と多様な生態系、豊富な森林資源を有しており、カーボンクレジット創出において大きなポテンシャルを秘めています。森林やサバンナなどの豊な自然生態系を持つ一方で、干ばつや洪水、砂漠化といった気候変動リスクに直面しており、その対策への関心が非常に高まっています。 |
2.直面する課題と解決へのアプローチ |
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現状、アフリカでは資金不足、技術不足、制度的枠組みの不備、政治的リスクなど、カーボンクレジット組成に向けた環境整備が十分とはいえない状況にあります。これらの課題に対し、Green Carbonは現地パートナーとの連携を通じて、初期投資や維持管理に必要な資金提供、および技術・ノウハウの移転支援を行うことで、解決を図ってまいります。 |
3.自然由来のカーボンクレジット創出の提案 |
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Green Carbonは、アフリカにおけるカーボンクレジット創出の具体的な取り組みとして、主に以下の施策を提案いたしました。 【水田プロジェクト】アフリカには約1,200万haの水田があり、特に灌漑設備を備えた水田においてAWD(間断灌漑※1)技術の導入余地が大きく、その実装を通じたメタンガス排出削減により、カーボンクレジットの創出が期待できます。 【バイオ炭プロジェクト】農業残渣を活用したバイオ炭※2プロジェクトにも大きな可能性があります。アフリカでは、コーヒー、とうもろこし、カカオ、サトウキビなどの未利用の農業残渣が存在します。また、世界銀行の報告によると、年間40億ドルに相当する穀物が収穫後に廃棄されており※3、農業分野での廃棄物問題が深刻化しています。これら未利用資源をバイオマスとして活用することで、カーボンクレジットを創出できます。さらに、生成したバイオ炭を土壌改良材として活用することで、肥料代替としての効果も期待できます。 【その他のプロジェクト】マングローブの再生、植林活動、などのカーボンファーミングプロジェクトについても、カーボンクレジット創出の可能性を拡大するとともに、アフリカの農業、森林分野における効率化と脱炭素化に貢献してまいります。 |
○セッション登壇者集合写真
○パネルディスカッションの様子
◆今後の展望
Green Carbonは、東南アジアで培った知見を活かし、アフリカでの農業分野における脱炭素化プロジェクトの加速を目指してまいります。特に、水田におけるメタンガス削減プロジェクトやバイオ炭プロジェクトを軸として、現地パートナーや企業との連携を通じて、クレジット創出を促進します。
また、Green Carbonは、クレジットの登録から申請、販売までをワンストップで提供するプラットフォーム「Agreen」を開発中です。このサービスを含むGreen Carbonの技術とノウハウを最大限に活用することで、脱炭素化の推進のみならず、アフリカの農家の収入向上、農業分野の生産性向上、さらには生物多様性の保全といった社会課題の解決にも貢献してまいります。これらの取り組みを加速させるため、以下の3つの分野でのパートナーシップ強化を目指しています。
【現地パートナーとの連携】 |
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実行力のある現地パートナーとの協力関係を強化してまいります。特に、植林活動を行う企業、灌漑設備を備えた水田農家とのネットワークを持つ企業、またクレジット販売のノウハウ強化を目指すデベロッパーなど、様々な分野のパートナーとの連携を推進してまいります。 |
【投資パートナーの開拓】 |
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カーボンクレジットの購入や投資に関心を持つ企業・投資家との連携を強化し、クレジット組成プロジェクトのさらなる拡大を図ってまいります。 |
【政策面での展開】 |
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現在、アフリカではケニア、チュニジア、エチオピア、セネガルが二国間クレジット制度(JCM※4)パートナー国となっており、さらなるパートナー国の拡大が期待されています。JCMパートナー国でのプロジェクト投資に関する企業からの問い合わせも増加しており、制度面での整備進展に伴い、プロジェクトの実施機会の拡大が見込まれます。 |
◆アフリカ投資フォーラム・マーケットデイズ2024概要
本イベントは、2018年にアフリカ開発銀行をはじめとする8つの開発金融機関が共同で設立した、分野横断的な投資促進プラットフォームです。アフリカの持続可能な開発目標(SDGs)達成に向け、インフラ、エネルギー、農業、テクノロジーなど多様な分野において、投資家とプロジェクト実施者、政府関係者を結びつけ、投資機会の創出とネットワークの構築を推進しています。
本年は「Leveraging Innovative Partnerships for Scale(規模拡大に向けた革新的なパートナーシップの活用)」をテーマとして、アフリカへの新規投資の呼び込み拡大を目指し、開催されました。Green Carbonは、12月5日(木)に開催された、アフリカ開発銀行アジア代表事務所主催のサイドイベントである「ジャパン・スペシャル・ルーム2024」のセッションに登壇しました。
〈概要〉
主催:アフリカ開発銀行(AfDB)
共催:アフリカ輸出入銀行(Afreximbank)、アフリカ金融公社(AFC)、 アフリカ50、南部アフリカ開発銀行(DBSA)、欧州投資銀行(EIB)、イスラム開発銀行 (IsDB)、東部南部アフリカ貿易開発銀行(TDB)
日時:2024年12月4日(水)〜6日(金)
開催地:モロッコ・ラバト
登壇セッション: Digitalization and Agriculture for Sustainable Development(持続可能な開発に向けたデジタル化と農業の融合)
対象企業:アフリカでの脱炭素活動に関心のある企業、カーボンクレジット創出に取 り組む企業、投資家
URL:https://www.africainvestmentforum.com/
※1:AWD(間断灌漑)
間断灌漑(AWD)は水田の水位を目安に、数日おきに入水と自然乾燥を繰り返すという手法になります。間断灌漑(AWD)の場合、連続的な入水に比べ、水使用量を削減することができ、水資源の保全にも寄与します。
※2:バイオ炭
バイオ炭とは、バイオマス(生物由来の有機物)を酸素の少ない環境で加熱処理することで生成される炭化物質です。バイオ炭の生成過程で固定化された炭素は長期間にわたり安定的に維持されるため、大気中のCO2を削減する手段として注目されています。また、土壌に還元することで土壌改良材としても活用でき、その過程で発生する温室効果ガスの削減量に応じてカーボンクレジットを創出することができます。
※3:(出典)World Bank Group. Stemming Post-Harvest Waste Crucial for African Food Security. https://www.worldbank.org/en/news/press-release/2011/05/31/stemming-post-harvest-waste-crucial-african-food-security
※4:二国間クレジット制度(JCM:Joint Crediting Mechanism)
JCMとは、日本が有する優れた脱炭素技術等の普及を通じて、パートナー国の温室効果ガス排出削減に貢献し、その削減分を両国の削減目標の達成に活用する制度です。日本政府が主導する形で、パートナー国との間で構築される二国間制度であり、2024年3月時点で26カ国がパートナー国として参加しています。
◆Green Carbon 株式会社
代表者 :代表取締役 大北 潤
所在地 :東京都港区赤坂5-2-33IsaI AKASAKA607
設立 :2019年12月
事業内容 :カーボンクレジット創出販売事業、農業関連事業、環境関連事業、その他、関連する事業及びESGコンサルティング事業
URL : https://green-carbon.co.jp/
◆Green Carbon事業紹介
Green Carbonは、「生命の力で、地球を救う」をビジョンとして掲げ、国内外において自然由来のカーボンクレジット創出・登録・販売までを一気通貫してサポートする事業を展開しており、その他にも、農業関連事業、研究開発事業、ESGコンサルティング事業なども展開しております。
事業展開領域は日本、東南アジアを中心にオーストラリア、南米まで拡大しており、自然由来のカーボンクレジット(水田、バイオ炭、森林保全、カーボンファーミング、マングローブ植林、牛のゲップなど)を創出しています。国内の水田においては、2023年度日本初・最大級(約6,220t)で水田のJ-クレジットの認証を取得しており、2024年度は約40,000ha(約100,000t)に拡大していく予定です。また、クレジット登録・申請・販売までをワンプラットフォームで完結するサービス「Agreen(アグリーン)」を提供しており、クレジットの申請登録時にかかる手続きや書類作成などを簡略化し、クレジット創出者の工数を削減しています。
◆GREEN CARBON JAPAN VIETNAM COMPANY LIMITED
略称 :GREEN CARBON JAPAN VIETNAM CO,. LTD
代表者 :代表取締役 大北 潤
所在地 :10th Floor, The Nexus Building, 34-3B Ton Duc Thang, Ben Nghe Ward, District 1, Ho Chi Minh City, Vietnam
設立 :2024年8月
事業内容 :カーボンクレジット創出販売事業、農業関連事業
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