Green Carbon株式会社(代表取締役:大北潤、以下Green Carbon(読み;グリーンカーボン))は、2023年8月11日(現地時間)に、カンボジア・プノンペンにて、独立行政法人日本貿易振興機構(以下、JETRO)と国立研究法人宇宙航空開発機構JAXA(以下、JAXA)が共催する「Cambodia-Japan Co- Creation Networking Symposium」に登壇したことをお知らせします。
◆ Cambodia-Japan Co-Creation Networking Symposium概要
本シンポジウムは2023年の日ASEAN友好協力50周年と日カンボジア友好70周年を背景に、「Cambodia – Japan Co-Creation Networking Symposium: Upgrading Cambodia‘s Agriculture, Emission Tracing, and Innovation Using Cutting Edge Space/Satellite Technology」と題して、最先端の宇宙・衛星技術を活用して、農業や排出量追跡などの分野でアップグレードを行うことを目的とし、8月11日にカンボジア・プノンペンのホテルハイアット・リージェンシーにて開催されました。
シンポジウムにはカンボジアの政府機関、財閥企業、農業関連団体、農業銀行、保険会社等を中心に、日本からの登壇企業含めオフラインで226名、オンラインで58名、合計284名が参加し、カンボジア政府関係者への日本の技術やソリューションの紹介や個別訪問を通したカンボジア政府と日本企業の活発な交流が行われました。
◆ GreenCarbon社の登壇について
Green Carbonはフィリピン・ベトナム・バングラデッシュなどを中心に水田のメタンガス削減を通じたカーボンクレジット創出に注力すると同時に、JAXAと共同で衛星「だいち2号(ALOS-2)事業化実証」※1を進行しております。今回、JAXAから本シンポジウムの紹介を受け、カンボジアでの温室効果ガス削減に貢献するべく、参加させていただく運びとなりました。
カンボジアの水田面積は約295万haにのぼり、多期作が一般的なカンボジア全土の水田で間断灌漑(AWD)※2を導入した場合(多期作が一般的なことを考慮)、約1770万t※3の温室効果ガス削減、約177億円※4の経済価値を生み出すことになります。
当日は、これらのカンボジアにおける農業由来の温室効果ガス削減ポテンシャルについて現地の出席者へご説明するとともに、 Green Carbonが持つカーボンクレジット創出技術について紹介いたしました。
※1:「だいち2号(ALOS-2)」の観測データを活用した圃場の水位モニタリングと現地に設置した水位センサーとの比較により、衛星モニタリングの有用性を検証
※2:水田に水を満たした状態と、干した状態とを数日おきにくり返し、土壌の中のメタン生成菌の活動を抑制することでメタンガス排出量を削減
※3:水田1haあたりCO2換算で4tの削減として算出
※4:1tあたり1,000円として算出
○登壇者情報
高野りりこ
シンガポール及び日本の金融機関にて、機関投資家として10年間の投資経験を持ち、世界中のオルタナティブ投資をデューデリした経験から、より新領域の投資に興味を持つようになる。ロックダウン時にパーマカルチャー農園に滞在し、有機農法による土づくりやアグロフォレストリーに関心を抱く。また、自身の会社でインドネシアと日本を繋ぐビジネスに取り組む。GreenCarbon社では、海外開拓と経営戦略に従事。
◆Green Carbon事業紹介
Green Carbonは、「生命の力で、地球を救う」をビジョンとして掲げ、カーボンクレジットの創出販売をメインに事業を展開しています。カーボンクレジット事業は(J-クレジット/ボランタリークレジット/JCM)の登録、販売までを一気通貫してサポートしており、その他にも、農業関連事業、環境関連事業、ESGコンサルティング事業なども展開しております。また、国内だけでなく、海外にも展開しておりフィリピン、ベトナム、バングラデシュ、オーストラリア、コスタリカなどを中心に東南アジアから中南米まで、幅広い地域で事業を取り組んでおります。
フィリピンでは現地の大学と連携し、水田のメタンガス削減プロジェクトの実証を進めております。ベトナム、バングラデッシュにおいても現地企業・大学・研究機関と連携し、水田のメタンガス削減プロジェクトを実施しております。オーストラリアでは、農地でACCUs登録に向けたプロジェクトを開始予定です。JICA(国際協力機構)と共に、中南米・カリブ地域における農地貯留の実証を開始しております。